2013年10月01日
メモ…調弦とコード
ギターという楽器の調弦は、偉大だ。
(低い方から、以下全て同じ)
E-A-D-G-B-E
開放で弾いてもまともなコードにならない、というのは実は「どこか2、3か所押さえれば幅広くいろんなコードが弾ける」ということでもある。
ちなみに、昔(っていつ頃までだったんだろう?)は1音ずつ低かったらしい。
D-G-C-F-A-D
これはこれで非常に合理的。
実は、これならメジャーコードを弾くのにあたって♯や♭が少ないキーに対応しやすい。
(現在の調弦でE、A、D、G→古い調弦だとD、G、C、F)
「1音ずつ低い」=「♭2つ多い又は♯2つ少ないキー」ということになるので。
(こういう計算は「相対音感」がある程度身に付いてないととっさに出てこないかも)
ウクレレは♯♭の数で言うとちょうどこの中間。
G-C-E-A
=「D-G-B-E」+♭1つ分
=「C-F-A-D」+♯1つ分
下に記した「+♭(又は♯)1つ分」というのは「五度圏」の話。
音楽的にはCとGとDが「隣り合っている」ように見えるのだ。
ちなみに、調弦の上ではほぼギターの直系の祖先にあたるウード(Oud)の調弦は
D,G,A,D,G,C / C,F,A,D,G,C
(2種類又はそれ以上あるらしいが)
だそうだ(■ Tassi/田代耕一郎/民族楽器の解説 OUDによる)。
配列は異なるが、BとEが出てこないのが「ギターのもともとの調弦」と同じ。
「ギター」=スパニッシュ・ギターはイベリア半島で発達したが、そこにはウードの影響が強かったものとみられる。
(同じギターでも別種「ポルトガル・ギター」というのがあるが、こちらの調弦は「D-A-B-E-A-B」だそうで、一見よくわからないけれど1音ずつ下げれば「C-G-A-D-G-A」となり、やはり上記のウードと似た音程を選んでいることになる)
同じくギターのもう一つの直系の祖先と思われるリュート(Lute<アラビア語のAl Oudが音韻変化しただけ)の調弦は
C-D-F-G-C-F-A-D-G
(これもやはり田代耕一郎さんのウェブサイト、Luteのページより)
コースが多すぎてなんだかよくわからなくなってしまっているが、少なくとも使っている音は「古いギター」と同じで、やはり「BとEは使わない」。
Bは「♭」「♯」の記号の起源でもあるくらいで曲者なので、使いにくいのだろう。
そのすぐ「隣」にあたるEの音も、Cの純正律で調弦してしまうとキーを拘束してしまうところがあって使いにくかったのではないか。
いずれにしても、こういう「五度圏調弦」は、隣接したコードを弾くのに大変都合が良い。
というか、おそらく五度圏の前後で往ったり来たりする和声の動きが美しい、と感じられてこのような調弦が発達したのだろう。
------------------------------------------------------
さて、一方。
一五一会の調弦
Ⅰ-Ⅴ-Ⅰ-Ⅴ(Ⅰ=D,E,F,G,A,etc.)
は、こうしたギターの調弦の系譜とは全く異なる。
実は、沖縄三線の調弦が元になっている、ということは、コードよりもメロディを弾くのに適しているのだ。
「5度調弦」の利点は、隣接した弦どうしの音程が離れていることで、跳躍音程(インターヴァル)への対応に有利、ということ。
でも、それを言うなら、ヴァイオリン属やマンドリン属のように
G-D-A-E (or C-D-G-A or Ⅰ-Ⅴ-Ⅱ-Ⅵ)
の方が更に合理的。
実はこれもギター(<リュート、ウード)の調弦を高低ひっくり返しただけの「五度圏調弦」ということになる。
そこが合理的=幅広いキーに対応できる(特に平均律が普及してからはそのことが大きな利点となっていく)。
はっきり言って「合理性」から言ったら一五一会は正直「劣っている」ことになってしまう。
非常に限られたキーにしか対応できない。
ある意味「先祖がえり」しているのだ。
でもねー…
だからこそ良い、と思えて仕方ないところもあったりするんだけど…
たぶんそれは、コードチェンジが激しい音楽には似つかわしくない「開放弦の共鳴」とか、そういったあたりにあるんじゃないかと思う。
「1本指」でセーハして鳴らすコードは、もしかしたら「まるで開放弦を弾いているかのように鳴らす」のが正解なのかもしれない。
これは「メモ」です。
いちおう結論ぽく締めたけど、明らかに内容は「書きかけ」です。
まだ何か肝心なことが書いてありません。
また思い出したら続きを書くこともあるかもしれません(思い出さなければそれまでですが…)。
(低い方から、以下全て同じ)
E-A-D-G-B-E
開放で弾いてもまともなコードにならない、というのは実は「どこか2、3か所押さえれば幅広くいろんなコードが弾ける」ということでもある。
ちなみに、昔(っていつ頃までだったんだろう?)は1音ずつ低かったらしい。
D-G-C-F-A-D
これはこれで非常に合理的。
実は、これならメジャーコードを弾くのにあたって♯や♭が少ないキーに対応しやすい。
(現在の調弦でE、A、D、G→古い調弦だとD、G、C、F)
「1音ずつ低い」=「♭2つ多い又は♯2つ少ないキー」ということになるので。
(こういう計算は「相対音感」がある程度身に付いてないととっさに出てこないかも)
ウクレレは♯♭の数で言うとちょうどこの中間。
G-C-E-A
=「D-G-B-E」+♭1つ分
=「C-F-A-D」+♯1つ分
下に記した「+♭(又は♯)1つ分」というのは「五度圏」の話。
音楽的にはCとGとDが「隣り合っている」ように見えるのだ。
ちなみに、調弦の上ではほぼギターの直系の祖先にあたるウード(Oud)の調弦は
D,G,A,D,G,C / C,F,A,D,G,C
(2種類又はそれ以上あるらしいが)
だそうだ(■ Tassi/田代耕一郎/民族楽器の解説 OUDによる)。
配列は異なるが、BとEが出てこないのが「ギターのもともとの調弦」と同じ。
「ギター」=スパニッシュ・ギターはイベリア半島で発達したが、そこにはウードの影響が強かったものとみられる。
(同じギターでも別種「ポルトガル・ギター」というのがあるが、こちらの調弦は「D-A-B-E-A-B」だそうで、一見よくわからないけれど1音ずつ下げれば「C-G-A-D-G-A」となり、やはり上記のウードと似た音程を選んでいることになる)
同じくギターのもう一つの直系の祖先と思われるリュート(Lute<アラビア語のAl Oudが音韻変化しただけ)の調弦は
C-D-F-G-C-F-A-D-G
(これもやはり田代耕一郎さんのウェブサイト、Luteのページより)
コースが多すぎてなんだかよくわからなくなってしまっているが、少なくとも使っている音は「古いギター」と同じで、やはり「BとEは使わない」。
Bは「♭」「♯」の記号の起源でもあるくらいで曲者なので、使いにくいのだろう。
そのすぐ「隣」にあたるEの音も、Cの純正律で調弦してしまうとキーを拘束してしまうところがあって使いにくかったのではないか。
いずれにしても、こういう「五度圏調弦」は、隣接したコードを弾くのに大変都合が良い。
というか、おそらく五度圏の前後で往ったり来たりする和声の動きが美しい、と感じられてこのような調弦が発達したのだろう。
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さて、一方。
一五一会の調弦
Ⅰ-Ⅴ-Ⅰ-Ⅴ(Ⅰ=D,E,F,G,A,etc.)
は、こうしたギターの調弦の系譜とは全く異なる。
実は、沖縄三線の調弦が元になっている、ということは、コードよりもメロディを弾くのに適しているのだ。
「5度調弦」の利点は、隣接した弦どうしの音程が離れていることで、跳躍音程(インターヴァル)への対応に有利、ということ。
でも、それを言うなら、ヴァイオリン属やマンドリン属のように
G-D-A-E (or C-D-G-A or Ⅰ-Ⅴ-Ⅱ-Ⅵ)
の方が更に合理的。
実はこれもギター(<リュート、ウード)の調弦を高低ひっくり返しただけの「五度圏調弦」ということになる。
そこが合理的=幅広いキーに対応できる(特に平均律が普及してからはそのことが大きな利点となっていく)。
はっきり言って「合理性」から言ったら一五一会は正直「劣っている」ことになってしまう。
非常に限られたキーにしか対応できない。
ある意味「先祖がえり」しているのだ。
でもねー…
だからこそ良い、と思えて仕方ないところもあったりするんだけど…
たぶんそれは、コードチェンジが激しい音楽には似つかわしくない「開放弦の共鳴」とか、そういったあたりにあるんじゃないかと思う。
「1本指」でセーハして鳴らすコードは、もしかしたら「まるで開放弦を弾いているかのように鳴らす」のが正解なのかもしれない。
これは「メモ」です。
いちおう結論ぽく締めたけど、明らかに内容は「書きかけ」です。
まだ何か肝心なことが書いてありません。
また思い出したら続きを書くこともあるかもしれません(思い出さなければそれまでですが…)。