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2016年08月31日

「白暮のクロニクル」…今回は漫画の話


ゆうきまさみ先生のこの作品タイトルが、実は私の「薄暮と薄明の歌」の「ネタ元」です。
って、「バラさない方がいいんじゃないか」と言われるかもしれませんが、確信犯です(笑)

せっかくだから漫画の紹介を。
(※私は別にゆうきまさみ先生とは知り合いとか関係者じゃありません。ただのファンです)


私は説明がすごく下手なので、wiki貼っておきます。
白暮のクロニクル - Wikipedia
「私が気に入ってる理由」(あくまで漫画については素人のファンです)
ゆうきまさみ先生の存在は「究極超人あ〜る」の頃から知っていたけれど、どうもその他にも断続的に連載したり中断したりしている作品があるらしい?と…
で、たまたま私は「ウルトラマンの女性版」、それもウルトラの母とかユリアンとかじゃなくてまごうことなき「主役」として…というのにも興味があって、それが「鉄腕バーディー」で。

休載してだいぶ経ってから「1巻」は古本屋さんで見つけて手に入れたけれど、何故か「2巻」がどうしても見つからない。
やっと「2巻」と表示されたのを買ったら、なんだか絵柄が違う…実はOVAが分けて出ていたのでした
そういえば「パトレイバー」がその間に大ヒットしてたし、少年サンデーで私の好きなタイプの作品を描き続けているなあ、と思ってたら、徐々にそれらの「人気作」に押されて「描くヒマ」がなくなり、ご自分はライフワークのように思っていらっしゃるのだけれどなかなか続きが書けず…という状態だった、と知った。

ところがところが!これもだいぶ後になってから気づいたのだけれど、スピリッツで再び「鉄腕バーディー」の連載始まった、というじゃないの⁉︎ワオ!
必死で連載読みました。その間だけは久しぶりにスピリッツ買い続けました(1990年代後半には毎号どっかで立ち読みしてた…ってコラコラ買えよ!いやだから今世紀になってからは買ってたってば)。
コミックも全巻揃えました。

で、読んでるうちに、私にとってこの人の絵柄はそもそも好きなタイプなんだな、とわかってきた。
あと、筋運びのセンスも。
何よりも、なんていうんだろう、この人の「モラル」というか、うーん違うかな?価値観のどこかが、私にとって「安心できる」ものだったのですよ。
というわけで、ゆうきまさみさん、気に入った
…で、「鉄腕バーディー」が20巻+掲載誌を変えて「EVOLUTION」とタイトル付け加えて13巻、完結まで読みきって、ああ、なんか私の人生って!(←作品がある程度以上気に入ると自分の人生と重ねる癖が)となって。

…完結後、さすがに「バーディーロス」みたいな現象が起きて、そんな中「自作は?」の声に応えるように始まった(と私には思えた)のがこの「白暮のクロニクル」だったのです。
設定はまるで「萩尾望都みたい」。私が気に入らない訳がありません。
「吸血鬼?…ってバンパネラ?じゃなくて『オキナガ』って呼ぶのか。長命種?」
そうです設定の主要部分はまるで萩尾望都の不朽の名作「ポーの一族」をそっくりそのまま引き継いだみたいじゃないですか⁈
しかも、「鉄腕バーディー」からの「大きなお姉さん」要素もバッチリ盛り込まれてて。
まるで私の為に描かれている作品?…いやいやそういうマーケティングの結果なんだってば(笑)
まあ、でも私がすっかりお気に入りにしてしまうのも、全く当然なわけです。

…さて、「これだからマニアックなファンは」と言われそうなことを長々書いてきたけれど、実はタイトルに込められた設定〜内容の割と深い部分にも、私が自分の楽曲やアルバムのタイトルにまでしてしまうだけのものがあって。
主人公(の片方)も含め、「オキナガ」と呼ばれている種族(もちろん架空ですが)は、ある面で「お前らずるい」と言われかねないような属性を持っている。
端的に言えば、「不老不死」。
ただ、もし現実にそういう人々が現代日本社会に存在したら?…というのを、「ゆうきまさみ節」と言える切り口で描写しているわけだけれど、
(しかも「本格的推理物」な要素も本筋として盛り込まれているし)
まあ、実際には決して「マジョリティ」にはなれない訳です。
(超能力者とか一般人より何か有利な異能を持つキャラが支配者として描かれることもあるけれど、それってもう古くない?)

作中描かれる「オキナガ」は、吸血鬼さながら「昼間の陽の光の下に出たら焼け死んでしまう」という弱点を持ち、その為に殆ど真っ当な職にもつけず、…まあ言ってみれば現代社会では障害者や生活保護受給者等と殆ど変わらない扱いを受けています。
(ひと昔前の「らい病(ハンセン氏病)患者」の扱いを彷彿とさせられる描写も…)

で、主人公のもう一人、「大きいお姉さん」はなんと「厚労省職員」だったりする、という。
架空の「オキナガ」が実在することになっているので、厚労省にも当然オキナガ向けの政策を実施する部署があるわけ。それが「やえいかん」=「夜間衛生管理課」。

…あ、しまったまたどんどん話が細くなる
こうなっちゃうから私はいつも一番肝心なことが言えない。

興味がある人は読んでみてください。
気に入ってほしいけれど、そんなのは人それぞれですよね。

「白暮」。なんで「白い」のに「暮れ」てるの?
「オキナガ」にとっては昼間こそ休んでいなければならない時間帯なわけで。

夜行性で昼間活動できない人間、という立場からこの社会を見たら、どんな風に見えるのかな?

私は、そういう「いつもの自分の立ち位置じゃない視点からの風景」に、ものすごく興味を持ってしまうのです。
ほとんど「あこがれ」と言ってもいいくらい。

長くなりました。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
書く方もそこそこ大変だったような気がするけれど、推敲する根性はもう残っていないので、要らなそうな箇所もそのまま残します。

人は薄暗がりに包まれて光を求め、
薄明かりに囲まれて夜の闇を探すもの。
そういう「中途半端な存在」であることを、今一度思い出したいです。
決して「闇=否定すべきもの、→光=肯定すべきものへ向かって前進しよう!」等と、単純に捉えて生きていくことは、私にはできません。
が、確かに「光」と「闇」という対立する価値があるのは、間違いない。
両者の間で「本当はどっちなんだろう〜?」と迷い悩んでまごまごしているのが、人間の姿だろうと思います。

私は、その姿が、大好きです。
自分自身も含めて。


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プロフィール
さとばな
さとばな
一五一会伝道者(ケイティクラブ公認インストラクター)、トランスジェンダー(ポストオペMtFバイ)。静岡出身。静岡大学合唱団いぶき卒、中央合唱団研究生を経験。萩尾望都他漫画好き。
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